都立高校入試問題分析(英語)

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0Share on Google+0

 

こんにちは。

千石教室の南です。

今年度の都立高校入試問題の英語の分析をしたいと思います。

 

が、模範解答はすでに各所にUPされていますので(都教育委員会など)、

解答解説ではなく、出題形式の分析をメインに行いたいと思います。

まず、何と言っても特徴としては

 

「文章量が多い!!」

ということですね。

英語が苦手な人にとっては、時間が足らず、最後まで解ききれない生徒も結構出てきます。

とにかく読ませて、読ませて、読ませる問題です。

文法問題、発音問題、 語順整序問題は出ません。

 

じゃ、文法知識が要らないか?というとまったくそんなことはありません。

 

文法も単語知識もすべて必要なうえに、それに加えて、読解力・読解スピードが必要なんです。

 

よく、「単語は前後の文脈で推測すれば大丈夫じゃない?」「文法も意味がわかればなんとなくでOK」という人がいますが、

そういうことはありません。

 

この単語の意味は・・・」「この構文は現在完了だから・・・」と迷っている時点で、時間が足りなくなる問題だからです。

 

それぞれの文章や問題は非常にオーソドックスなレベルです。奇問、難解すぎる単語は出ていません。

「基本の英文を正確に、迷うことなくパッパッと読んでいく」そういう力が必要になります。

 

 

さてそのうえで今年度の問題をベースに問題構成を見ていきましょう。

全部で大問は4つ。

そのうち大問1がリスニングで、大問2〜4が長文読解というシンプルな構成です。

では順番に見ていきましょう。

 

▼大問1(リスニング)

配点は20点。難易度は高くありません。英検3級レベルのリスニングができていれば苦労はしないはずです。

問題も2回読まれますから対策をしっかりして得点を取りたいところです。記述問題も出ますが、長い文章を書く必要もありません。

とにかく過去問を、そしてやる問題がなくなったら英検3級レベルのテキストを使って対策をしてください。

 

▼大問2

配点は24点。資料つきの長文と英作文の問題。

掲示板、スケジュール、Eメールなどさまざまな形の文章がひとつにまとまっている総合問題が出されます。

例年難易度はそんなに上がらない傾向にあります。問題文をしっかり読み、答えがかかれている段落、部分を探しましょう。

ただ「しっかり読む」とはいっても精読は1回が限度です。2回も精読をすると、あとあと時間が足りなくなります。

1度目はしっかり読み、2回目は問題を解くヒントがある部分・ポイントだけ読めるようにトレーニングしましょう。

また英作文は、例年3つの文を書くよう指示されています。

過去問をざっと解けば、ある程度、型は決まってくるのではないでしょうか。自分のアイデアを聞かれている問題、賛成・反対を述べる問題、理由を聞かれている問題など、「こういう問題が出たら、こういうパターンで書く」という風に決められれば、しめたもんです。

 

▼大問3

配点は28点。長文の正誤選択問題。

長文自体は結構長くて、腰がひける人もいるかもしれませんが、得点源にすべき大問です。というのも、例年、問題の下線部の前後を見れば、かなりわかりやすい形で答えが書いてあるパターンだからです。ですので、最後まで読めなくても、あるいは長文が最後まで理解できなくても、傍線部の周りを中心に見れば、かなりの確率で答えが見つかると思います。

おすすめの方法は、やはり問題文に先に目を通すことでしょう。何が聞かれているかを意識しながら読む方が効率がいいと思います。

 

▼大問4

配点は28点。長文問題の総合問題。

この問題で、受験生の中でできる人とできない人の差がつくというべきでしょう。

大問3のようにテクニックを使って解ける問題ではありません。

今年も文章の並び替えの問題が出ましたが、最後までしっかり文章を理解できていないと、正解にはたどりつけなくなっています。

要は、すべての大問の中で一番時間をかけたい問題と言えます。

つまり、この問題に到達するまでにどれだけ時間を余らせることができるか、英語で高得点を狙う人にとってはそこが勝負の分かれ目ですね。

 

▼備考

さて初めにもお伝えしましたが、発音問題は出ませんので、その対策は不要です。

また、文法問題(語順整序など)も出ないことをいいことに、文法軽視の風潮が目立ちますが、危険です。

対策はしっかりしてください。

長文の問題の中に、当然骨のある文法事項を混ぜて出題してくるわけですから、

「文法の問題が出ない」=「文法の知識が不要」ではないからです。

迷うことなく、当然のごとく、文法事項が頭に入っていることが必要とされます。

 

 

今、英語の成績が伸び悩んでいる人がいるとしたら、

自分に何の力が足りないか、模試の成績を参考に分析してみましょう。

 

単語なのか、文法なのか、スピードなのか、読解力なのか。

 

 

都立入試は、決して難解な知識を求めているわけではありませんが、上記の全ての力が平均的にそろっていないと解けない問題になっています。

 

 

 

―― 新年度のフレック塾生、千石・西ヶ原の両校舎で募集中です ―――――――

【千石教室】

文京区千石1丁目15-5 千石文化苑ビル3階

お電話:03-6902-1980(受付16:00~21:30)

【西ケ原教室】

北区西ケ原1丁目30-1 東高西ケ原ペアシティ1階

お電話:03-6903-5760(受付16:00~21:30)