静止摩擦力と動摩擦力の違い

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静止摩擦力には「最大静止摩擦力」がありますが、動摩擦力には「最大動摩擦力」という言葉はありません。なぜでしょうか。

答えは単純で、動いている物体に対して生じる動摩擦力は一定だからです。値が一定なので(F=μ’N)、「最大」という概念がありえません。

一方で静止摩擦力は、状況に応じて摩擦力が変化します。例えば斜面上に静止している物体は摩擦力によって、停止しているわけですから、斜面の角度が大きい(斜面下向きの重力の分力が大きい)ほど静止摩擦力は大きくなります。そして、斜面の角度を大きくしていき、物体が動き始める時の摩擦力が「最大静止摩擦力(F=μN)」となります。「摩擦力の最大値以上に重力の分力があるので、動き出した」ということですね。

よって動摩擦力を計算するには物体に働く垂直抗力(N)の値を求めることに注力し、静止摩擦力は物体に働いている力を求めることに注力すれば良いでしょう。

ちなみに各摩擦力が垂直抗力に比例するのは、手をテーブルに強く押して動かした時と弱く押して動かした時で手が受ける力(摩擦力)が違うことで感覚的につかめるのではないかと思います。

このように物理では用語からその仕組みを理解することができます。日本語って便利ですよね。

 

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