無機化学の「沈殿」は入試において頻出の分野です。
下記のポイントをしっかりと覚えましょう。
(1)AgとPbはCl-により沈殿する。
AgCl、PbCl2はともに白色沈殿。
AgClは、過剰のアンモニア水を加えると、錯イオン[Ag(NH3)2]+となります。
錯イオンになるということは沈殿物が溶解するということです。
「錯イオン形成→溶ける」です。
この流れを頭に入れておきましょう。
(2)Al、Zn、Sn、Pbは、少量の水酸化ナトリウム水溶液を加えると沈殿し、さらに過剰に加えると錯イオンを形成して解ける。
Al、Zn、Sn、Pbは両性金属と呼ばれ、
「あ(Al)あ(Zn)すん(Sn)なり(Pb)溶ける両性金属」で覚えてください。
金属で塩基性の溶液に溶けるのは珍しいので、この4つを特に覚える必要があります。
(3)Ag、Cu、Znは、少量のアンモニア水を加えると沈殿し、さらに過剰に加えると錯イオンを形成して解ける。
過剰の水酸化ナトリウム水溶液と過剰のアンモニア水に両方に溶けるのはZnです。
錯イオンの形が頻出です。それぞれ
[Ag(NH3)2]+ が直線形
[Cu(NH3)4]2+ が正方形
[Zn(NH3)4]2+ が正四面体形です。
(4)Ag、Cu、Sn、Cd、Pbイオンは全ての液性下で硫化物イオンS2-により沈殿を生じさせ、Zn、Fe、Ni、Co、Mnは中性・塩基性下で硫化物イオンS2-により沈殿を生じさせる。沈殿物は多くが黒色だが、ZnSは白色とCdS黄色
覚えにくいですが、以下の語呂合わせで覚えましょう。
- 全液性(通常は酸性下):どうでも良いが (参) 議院 どう すんの か な
- 中性・塩基性(通常は塩基性下):条件決めて (アルカリは) あえ て 煮 込 まん
(5)Ca、Baイオンは、CO32-により沈殿が生じ(CaCO3、BaCO3)、どちらも白色沈殿
- 語呂合わせ:カバ子さん
(6)Ca、Ba、Pbイオンは、SO42-により沈殿が生じ(CaSO4、BaSO4、PbSO4)、どれも白色沈殿
- 語呂合わせ:ば か な 硫酸
(7)Ag、Ba、Pbイオンは、CrO42-により沈殿が生じ(Ag2CrO4、PbCrO4、BaCrO4)、PbCrO4とBaCrO4が黄色沈殿、Ag2CrO4が赤褐色沈殿
- 語呂合わせ:苦労した黄色いバナナ と 赤いカギ
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