大学入試共通テスト〜一部報道と英語について

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0Share on Google+0

 

 

 

こんにちは。

千石教室の南です。

今の高校2年生が受験する時から始まる、大学入試共通テストについて書きたいと思います。

NHKのニュースで

「共通テスト」採点にバイト学生 認める方針 疑問視の声もという報道がされています。

 

引用しますと、

「国語と数学には、従来のマークシート方式に加え、記述式の問題が初めて導入されることから、文部科学省は業者に委託して行う採点におよそ1万人が必要だと見込んでいます。(中略)

 この採点者について、国は具体的な要件を示していませんが、大学院生や教員の退職者だけでなく、アルバイトの大学生も想定していることが文部科学省への取材で分かりました。(中略)

 これについては、学生が大学入試の採点に関わることに加え、記述式という大学教員でも難しい採点業務を正確にこなすことができるのか、疑問視する声も挙がっています。(中略)」

ということです。

 

これは文科省や入試センターの公式発表ではなく、あくまでNHKが文科省への取材を通して判明した内容ではあるのですが、特段の抗議などを行っている様子がないので、おおむね正しい報道ではないかと思います。

 

人数が膨大なので仕方ないとはいえ、記述問題を素人が判断するのはいかがなんでしょうかねぇ。

そもそも記述問題こそ2次試験でやるべきで、共通テストはあくまで基礎学力を見るものとして位置付けて、マーク式のままでいいのではないかというのが私の個人的意見ではあります。

 

 

さて、この共通テスト、どういう風に問題が変わっていくのでしょうか。

 

今回は過去2回行われた試行テストをもとに、まず英語に着目したいと思います。

 

要点をいうと、

①文章量が多い。

②発音、文法問題がなくなる

③リスニングが半分となります。

 

①について。

とにかく文章量が多いです。下手すると解き終わりません。 一文をじっくりよむというより、何についての文章なのかを素早く察知し、そして文章の要点を理解できるようにならなくてはなりません。しかも単純な文章ではなく、さまざまなグラフを読み取ったり、資料を分析したりという、別の作業も必要になってきます。

「英単語が羅列された文章を読んで解く」というシンプルな問題ではなく、国語力、読解力も試される試験です。

 

②発音、文法問題がなくなります。

アクセントの場所を問う問題や、語順整序問題は、時代に合わないという理由で外されたようです。私、個人的にはこれは受験生に誤ったメッセージになりかねないと危惧しております。

というのも、問題がなくなったからといって「文法を勉強しなくていい」ということではないからです。大量の文章を素早く、正確に理解するには英文法が血肉となり体に染み込んでいることが不可欠です。

まるで文法軽視をしていると取られかねないこの出題姿勢は、私は賛同できません。

実際、社会人になって、TOEICやTOEFLを取得する段階になって、文法の勉強不足を実感して勉強しなおす方も多いのですよ。

ですから文法は大事です。

 

「文法問題は出ないが、文法を勉強しないと点数が伸びない」という現実。文法を学ぶモチベーションとしてはこれまでの出題形式は良かったのですがね・・・決まったことのようなので、受けいれるしかありませんが・・・。

 

というわけで、これまでのようなセンター対策の文法問題をしゃかりきにやることはお勧めしませんが、英検では多少、文法問題が出ますから、ある程度は文法問題も解きましょう。

 

 

③について。

リスニングと筆記の配分が同じになります。時代の変化を感じますね。

リスニングの勉強に近道はありません。教科書の単語、英文を覚え、CDを聞く。ディクテーションをする。

それでしか身につきませんからね。英検をうまく利用するのも手ですね。

 

 

いろいろと見てきましたが、結局勉強する内容は変わりません。単語、文法、読解、リスニング。これらは現行のセンター試験でも問われる力です。

読解力などがプラスされるという点で相違はあっても、直前の試験対策の方法を除いては、求められる勉強は意外と変わらないのではと思っています。

 

そして二次試験で出される高度な問題に対応するには、共通テストの形式にとらわれない英語力が不可欠です。

 

試験の変化は適度に注視しつつも、冷静にやるべき勉強を淡々と進めていく。

この姿勢が求められているのではないでしょうか・