小4の壁

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こんにちは。

千石教室の南です。

 

新しい学年が始まりました。

面談や相談で増えてくるもののなかに、「小4の壁」というものがあります。

 

特に算数は、小4から抽象度・難易度がこれまでと違ってかなりあがります。

具体的に言うと、

・大きい数(億・兆など)

・四捨五入

・ケタ数の多い掛け算・割り算、

・小数・分数の掛け算、割り算などです。

我々大人からすれば「そんなに難しかったっけな?」という問題ですが、小学生にとっては、これまでの算数と比べて大きな差といえるのです。

 

なぜか。

小学3年生までは、子供たちが普段の生活でも触れるような、イメージしやすい問題が多いものです。

例えば「りんごを5個もらって3個食べると残りはいくつ?」とか「りんごを3人に5こずつあげると全部で何個必要か」などは普段の生活からも親しみやすい問題だといえます。

また問題文をしっかり読まなくても、問題に出てくる数字が、2つだけの場合が多いので、その数字を、かけるか割るか足すか引くかすればいいだけなので、正直深い思考は求められません。

問題文の意味がわからなくても、答えは合うわけです。

 

しかしこれが4年生になると、分数や四捨五入など、普段の生活から離れた「数」の概念が登場します。

そのため、自分の頭で考えるという、抽象的な思考が必要とされます。

割り算も4桁➗2桁などになると、筆算を正確にするだけでも一苦労です。

さらに、文章題では問題文も長くなり、出てくる数字も増えるので、どの数を使って何算をすればいいのかわからなくなる人が増えます。

なんとなく問題を解いていた層が、途端に学校の勉強についていけなくなるのはこのためです。

ここでつまずくと、5年生以降の「速さ」や「割合」の問題でもつまずくことになり、算数嫌いな子供になってしまいます。

 

 

その対策としては以下の二つがあげられるでしょう。

①計算問題を極める

決して難しい計算じゃなくてもいいので、教科書や市販されている公文のテキストの計算問題を毎日大量にこなしましょう。

「量」にこだわってください。

2桁以上の掛け算、割り算、小数・分数の足し・引き・掛け・割り算を確実にマスターして欲しいのです。

その際やり方があっていて満足するのではなく、必ず答えをぴったりと合わせてください。

ここで「あー、桁がずれただけだ」「くり上がりを計算してなかったな」と軽くスルーするのはやめてください。数字の最後の一桁まで必ず数を合わせることにこだわりましょう。

また極論ですが、なぜそういう計算方法をするのか意味がわかってなくてもいいと私は考えています。

むしろ深い理解は、計算ができるようになったあとにすればいい。

計算ができないと、今後難しい問題を解く際に、一つ一つの作業でいちいち詰まってしまうことになるので、ただでさえある苦手意識がさらに増幅されることになってしまいます。

計算力はすべての基本ですので、「計算なら無意識にできる」という段階が第1ステップです。

 

②文章題にじっくり取り組む

計算ができるようになってきたら、文章題を解いてください。

文章題を解く際のアプローチは、計算問題の際のアプローチとは異なります。

「答えがあっているからOK」という考えではなく、

「なぜその計算をするのか?なぜ足すのか、引くのか、割るのか、掛けるのか」を説明できるようにすることです。

算数が嫌いな生徒は、経験上ここでつまる人が多いです。逆に算数が好きな生徒はこういう作業を無意識に行っていると言えます。

「りんご30個を5人に同じずつ数ずつ配るのだから、割り算をすればいい」

「りんごを食べると減るから、引き算だ」といった具合です。

そこでわからなければ必ず質問をしてください。

「なんとなく問題文に出てくる数を計算してみた」というだけで満足して次の問題に行くのは、やめましょう。

そういう、「質」を重視しない勉強は、計算問題で十分です。

保護者の方が焦って先に先に問題演習を進めたがるケースも多いと思いますが、生徒が疑問に思っているなら、先に進むよりその疑問の解消に時間をあててほしいのです。

むしろ「疑問を持つ」「考えてみる」という作業をしていること自体に価値があります。

思考せずに問題演習を繰り返していると、すぐに壁にぶつかってしまいますから、焦りは禁物です。

生徒がうんうん唸って考えているのであれば、そっと見守ってあげてください。

長い目で見ればそちらの方が間違いなく成績向上につながるでしょう。

 

多くの生徒がぶちあたる「小4の壁」。

ご相談あればいつでもいらしてください。

 

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