千石教室の南です。
小学生の学校の算数は1〜3年の間はとても簡単で、学校の授業についていけないという生徒はあまり見られません。
やはり学校の先生は、「初めての概念」をわかりやすく教えるプロです。
塾の先生なら「これは覚えちゃってね」と言ってしまうところを、しっかり図やグループ学習を通じて、理解させてくれます。
ですから、最低限の学校の宿題さえこなしていれば、家で勉強しなくてもついていけます。
その状況が変わってくるのが、私の体験上、4年生くらいです。
がい数、分数、少数、単位
こういう身の回りの事象に置きかえることができない数字と立ち向かう時、混乱する子供たちが一定数います。
例えばこれまで「りんご5個とオレンジ3個があって・・・」という問題だったものが、急に「0.01リットル」と言われても、どういう数なのかパッとイメージできないためです。
また計算も、ケタ数の大きい掛け算、割り算になります。
丁寧な筆算が求められ、これまでのように感覚で答えが出せていた問題が、なくなってきます。
字を丁寧に書けるか、また数字の列をそろえることができるかどうか、これは低学年の勉強とは大きく異なるところです。
さらに、大きな数。
千、万、億、兆など、こういった数字は子供たちは頭では想像できません。
そのため、どういう数字か実感がないままに、数の表記のルールを覚えていく作業が必要になります。
大人からすればとても簡単でも、子供たちにとっては結構苦しい作業です。
これまでは(今もですが)、大きな数を子供たちに教える際、
授業やテキストの中では
「百円玉を10枚集めれば千円札に。千円札を10枚集めれば一万円札に両替できる。そして一万円札を10枚で10万円に、そして・・・」いう話を例に出すことが多いのですが、
実は、最近、一部の生徒にはウケが悪いのです、
どうやら、キャッスレスで買い物することが増え、いまいち、紙幣、硬貨というものに親しみがない生徒がいるようなのです。
これには少し衝撃を受けました。
時代が変われば、便利になることも多いのですが、こういう思わぬところで弊害もあるものなのですね。
保護者の皆様も、お子様が本当に算数を理解できているかどうか、たまには宿題やドリルをチェックしてみてください。
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