千石教室の南です。
小石川中等教育学校をはじめとして都立中を目指す生徒が、フレックにも何人かいます。
学費の面からも、年々人気が上昇していますね。
特に対策をしていない生徒も受けるケースが多く、倍率は5倍、6倍を超えることが通常です。
都立中の入試問題は私立中とは大きく違った特徴があります。
①文章量がとにかく多い。
国語の問題(適性検査2)に限らず、とにかく文章量が多いです。特段難しいわけではありませんが、問題文をしっかり読みとき、何を答えるべきかという出題者の意図を正確に把握する必要があります。
これを外してしまうと、答えはだいたいわかっていて、自分ではできたと思っていても、まるっきし得点が来ないということがよくよく起きます。
②暗記は不要。ヒントは問題文に。
歴史の年代など細かい知識は不要です。
算数でも◯◯算というやり方を覚える必要はありません。(知っているにこしたことはないのですが・・)
問題文に必ず解き方の誘導やヒントが付いています。
ただそのヒントを正確に読み取り、その解法を問題に当てはめる、そしてそれを正確に記述するという三段階の作業が必要です。
ここに大きなハードルがあるんですね。
③作文がある。
いわずもがなだと思いますが、小学生にとってはかなりの負担となる作文があります。
難解な問題文を読み取り、さらに自分の体験を加え、具体的な体験から一般化した議論を展開できるかというなかなかの作業です。
自分の体験のストックを作っておき、論説文を読み取れる力を養成し、書く力を身につける。
これは一朝一夕にはできません。
逆に、不思議なことに、センスのある人は、少ない努力でできてしまうという分野でもあります。
さて、このように、暗記が不要だから楽だという試験ではなく、かなりセンスが問われる試験でもあります。
ただの詰め込み勉強ではなく、読む、解く、書くという総合的な力が必要です。
そしてこの力は、将来の高校受験にも大学受験にも必要な能力なんです。
都立中の入試は、見方を変えれば、そうした適性のある生徒を青田買いしようという問題でもあります。
(そりゃ大学受験の結果もいいはずだ・・・)
こうした問題を解くには、
中高一貫対策のテキストを解く、作文を練習するという作業が必要不可欠なのは当たり前なのですが、
それ以上に、
「問題や模範解答を自分の力で読み、考え方を自ら学んでいく」という、
能動的な勉強方法、小学生らしからぬ学習姿勢(中高生には間違いなく不可欠な力)が必要になります。
要は、講師が授業をひたすらして、無理やりに覚え込んでいくという、私立中入試のようなスタイルはあまり馴染まないわけです。
なぜなら問題文や解答解説を読みこんで咀嚼し、自ら解法を探求していくというプロセスこそ、入試本番でも求められる作業だからです。
講師は 教えすぎず、ヒントを出しながら、正解に導いていく。
そういう勉強こそが正しいやり方ではないかと考えています。
都立中の入試対策は、間違いなく将来の財産になります。
あと4ヶ月ほど。最後まで走りきりましょう。
都立中についてはまた記事を書こうと思います。
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